デュアル出力オプションを加え、メレキシス社の第3世代Triaxis®ホール位置センサーシリーズがさらにグレードアップ

二次出力により、車載アプリケーションにおけるサイズ、面積、電力削減を実現。
ベルギー、テッセンデルロ2019年3月20日 - マイクロエレクトロニクスエンジニアリングで世界に知られるメレキシス社が第3世代のTriaxis® ホール位置センサーの最新モデルであり、モノリシックデバイスから複数の出力を可能にする初のデバイスとして、MLX90374を発表しました。検出したモーションに対してデュアル出力を実現するMLX90374を使用すれば、さまざまなアプリケーションで2つ目の位置センサーが必要なくなります。
MLX90374は、メレキシス社独自の3Dホール検出テクノロジーを搭載し、可動マグネットの絶対位置を検出します。360°回転およびリニア変位にも対応します。磁気フロントエンド、ADC、DSPに温度センサー、オプションの外部センサー用信号調整ブロックを組み合わせ、シングルチップに統合したソリューションです。モノリシック型MLX90374の特徴は、個別設定が可能な2段階の出力ステージです。一次出力はSENTまたはPWMで位置データをコード化し、二次出力は12ビットのPWM信号として位置データを提供します。MLX90374 ABBの二次出力は、オプションでプログラム可能なしきい値付きのスイッチシグナルとして操作できますが、MLX90374 ABCのバリエーションは、スイッチ出力を3つ目として設定することが可能です。各出力の電源はオンチップDSPで賄われ、磁気情報もしくは外部からのセンサー入力データのいずれかを出力することができます。
ISO 26262 ASIL C (SEooC)に対応し、周囲動作温度範囲は最大+ 160℃、熱ドリフトが低いMLX90374は、トランスミッションレンジセレクション(TRS)検出またはインヒビタースイッチなどの車載アプリケーションに最適です。また、ペダル位置、ハンドルやシート高さ、ドライブトレインの検出にも使用できます。
MLX90374の柔軟性とアプリケーションの要求の高さへのマッチングは完璧といえます。前世代のTriaxis®製品と比較するとより低い磁束密度に対応しており、小型かつ低コストのマグネットを使用できるようになりました。エンジンルームなど高温環境でのアプリケーションにおいても、エラーが0.2%以下という低いドリフトで、顧客の求めるパフォーマンスを実現します。外部磁場ロバスト動作モードが追加され、外部磁場(最大4kA/mまたは5mT)が存在する区域での動作が可能になりました。
第3世代のTriaxis®シリーズの製品と同様、MLX90374はプログラム可能な測定範囲と出力特性を備えています。SENT (SAE J2716)は、SENT 2016だけでなく、旧バージョン、Single Secure Sensor (A.3)またはDual Throttle Position Sensor (A.1)フォーマットにも準拠します。
新製品発表にあたって、位置・速度センサー担当グローバルマーケティングマネージャーのNick Czarneckiは次のように語ります:「第3世代Triaxisセンサーシリーズの4台目となるこのデバイスの発売により、当社の3Dホール検出テクノロジーをさらに有効活用いただけるようになりました。2次出力が追加されたことで、自動車アプリケーションにおける大幅なサイズ、スペース、電力削減が進み、自動車のEV化や自動運転の傾向をさらに推し進める役割を果たすでしょう。」
MLX90374は、シングルダイ表面実装のSOIC-8パッケージまたはシングルダイPCBレスのDMP-4パッケージのいずれかの形態で、-40°Cから160°Cの温度で動作します。
Video: Triaxis® position sensor with dual output (MLX90374) (59s):
Downloads
- Product flyer for MLX90374 (PDF - 582 KB)
- Datasheet for MLX90374 (PDF - 2.35 MB)
- Product selection guide for Triaxis® and linear Hall sensors (PDF - 1.43 MB)