Melexisが次世代Triaxis®位置プロセッサICを発表

完全一体型磁気式位置センサで、要求の厳しい自動車向けの機能安全規格ASILに対応。
ベルギー・テッセンデルロ - 2018年3月26日 – マイクロエレクトロニクス関連のエンジニアリングを提供するグローバル企業であるMelexis(本社:ベルギー)は、MLX90371およびMLX90372で構成される次世代モノリシック磁気プロセッサICファミリを発表しました。同プロセッサICは、パワートレイン電動化アクチュエータ、ペダル、ギアシフト装置などの自動車用途において高い頑健性で絶対位置を検出します。
これら新発表の2種のデバイスは、Triaxis® Hall磁気フロントエンド、アナログ-デジタル信号コンディショナ、高度信号処理のDSP、出力段ドライバで構成されています。
IMC(Integrated Magneto Concentrator)の採用により、3つの平面(x、y、z)で磁束を検知できるため、移動マグネットの絶対回転位置または絶対リニア位置の検出が可能となり、このたび発表の非接触式位置センサの設計が実現しています。MLX90371はアナログ出力またはPWM出力を提供し、MLX90372はSENT(SAE J2716 rev Apr 2016)出力またはPWM出力を提供します
両製品の主な特長は、昨今の自動車車両の電化、特に電気自動車(EV)とハイブリッドカー(HV)の台頭に伴い存在感が増している漏洩磁場に対する堅牢性です。両製品とも、磁場勾配を測定する機能を備えているため、多くの主要自動車メーカーが求める水準の4kA/m(または5mT)まで漏洩磁場の影響を受けません。磁場を軽減して動作させることができるため、設置空間やコストに制約のある自動車用途に最適な小型化と低コスト化を同時実現したマグネットの使用が可能となります。
MLX90372デバイスには、他のセンサ(温度、圧力、スイッチ入力など)を磁気センサと完全一体化できる追加の入力ピンが搭載されています。これにより、SENT出力を介して追加入力を伝送することが可能となるため、ワイヤハーネスの数を少なくでき、複雑さも軽減できます。今回の製品発表について、Melexisの位置/速度検出センサ担当のマーケティングマネージャーであるNick Czarneckiは、次のように述べています。「当社の磁気センシングおよび特許取得済みTriaxis®技術に裏打ちされた長い経験を基に開発された、この次世代デバイスを発売開始できることをうれしく思います。自動車業界は厳しい基準を満たすべく努力を重ねており、当社の第3世代ファミリがもたらす性能向上はその前進に大きく貢献するものと考えます。MLX90372はISO26262のASIL-C基準に準拠し、MLX90371はASIL-B基準に準拠しているため、両製品とも機能安全性が重視される自動車用途に最適です。」
MLX90371およびMLX90372は、複数バージョンの回転/リニア動作検出機能が用意されており、各バージョンはMLX90364、MLX90365、MLX90366、MLX90367と直接交換してご利用いただけます。そのため、以前の設計の性能を向上させることができます。基板不要のデュアルモールドパッケージ(DMP)をご利用いただくと、プリント基板を必要とせず、アセンブリに直接実装することが可能です。
Download MLX90371 product flyer (PDF - 2.81 MB)
Download MLX90372 product flyer (PDF - 2.89 MB)
Video: Next-generation Triaxis® position sensor IC (2m19s):
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